現在、インドが暗号通貨業界との戦いで、G20の大統領としての地位を利用することが懸念されています。
世界最大の民主主義国であるインドは、最新の予算で暗号税規則を維持しました。昨年4月、インド政府は暗号の利益に対して30%の課税を発表しました。また、すべての暗号資産取引に1%の源泉徴収税(TDS)を課しました。
この法律が暗号業界を後退させるのに時間はかかりませんでした。2023年の予算発表の際に、政府が減税を発表するかもしれないという期待がありましたが、Nirmala Sitharaman財務大臣が国家予算を発表した際、その期待は実現しませんでした。さらに、Sitharaman氏はプレゼンテーションの中で、暗号、仮想デジタル資産、ブロックチェーン、中央銀行のデジタル通貨(デジタルルピー)について全く言及しませんでした。
インドのシンクタンクEsyaの報告によると、2022年2月から10月の間に、最大38億ドル(4980億円)の暗号取引量が国内の取引所から海外の取引所に移されました。反対に、CoinSwitch、CoinDCX、WazirXなどの地元の取引所は、7月から10月の4ヶ月間で取引量の81%を失いました。
暗号の利益に対する税金はオンラインカジノに課されるものと同等ですが、TDSが真のキラーであると多くの人が考えています。暗号アナリストのAjeet Khurana氏は、この法律により、TDSを実施しない海外取引所で取引することが事実上強制されたと考えています。
影響を受けているのは取引だけではありません。アプリのダウンロードやキーワード検索量も減少しており、インド人の暗号業界への関心が低下していることが伺えます。このような後退にも関わらず、インドの暗号業界を代表するThe Bharat Web3協会は、すべての希望が失われたわけではないと考えています。同協会は、TDSを0.01%または最大0.1%に見直すことで、この傾向を逆転させることができると考えています。
現在のところ、インドが暗号通貨業界との戦いにG20の議長国としての立場を利用することが懸念されています。すでに、財務大臣は、暗号資産規制がインド大統領の優先事項であると指摘しています。しかし、国のボディランゲージから読み解くと、審議の結果、何も肯定的な結果は得られないかもしれません。
例えば、国の中央銀行は暗号通貨の禁止を常に唱えています。また議会は、暗号産業に関連するリスクを最小限に抑えるために十分なことをしていないとして、暗号産業を非難しています。いずれにせよ、インドの暗号業界は、今後起こりうる事態に備え、気を引き締めていかなければなりません。
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