イーサリアムLayer2がロックされた価値で50億ドルに急騰。その理由とは

主要なポイント

・イーサリアムのレイヤー2ネットワークは、ロックされた価値の総額が累計で50億ドルを突破。

・Optimistic RollupソリューションのArbitrum OneとOptimismがロックされた価値の80%以上を占めている。

・金曜日にメインネット2.0を立ち上げる予定のzkSyncも、今週ロックされた総価値が19%増加している。

Arbitrumは現在、レイヤー2にロックされた全価値の半分以上を保有している。

Ethereum Layer 2の内側

EthereumのLayer 2のエコシステムが台頭している。

L2Beatのデータによると、トップのスマートコントラクトブロックチェーンのLayer 2スケーリングネットワーク内にロックされた価値の総額は水曜日に50億ドルを超え、過去1週間で9.2%の上昇を記録。現在、Ethereum Layer 2にロックされている価値の合計は約50億9000万ドルとのこと。

ロックされた価値の急上昇は、暗号通貨市場の強気な勢いが続いている中で起きたもの。バウンスの中、ETHは過去1週間で市場価値を20％近く上昇させ、現在約1,540ドルで取引されている。ETHはイーサリアムのレイヤー2のベースアセットとして広く使用されており、その上昇はロックされた総価値の増加を説明するのに役立つと言える。

レイヤー2にロックされている金額の80%以上を占める Optimistic Rollup ソリューションである Arbitrum One と Optimism は、それぞれロックされている金額の合計が 9.3%、10.3%増加。Arbitrum Oneは現在約25億9000万ドルを保有しており、これはレイヤー2のロックされた価値の半分以上を占めている。

しかし、ETHの上昇によってLayer 2のロックされた価値は過去最高を更新しているが、上昇の要因はそれだけではない。今週は、zkSyncが金曜日にメインネットで新商品「zkSync 2.0」を発売するため、Layer 2のエコシステムにとって重要な週となるのだ。zkSyncはZKロールアップのソリューションで、これまで主要なOptimisticロールアップの対応製品と比較して成長が緩やかだったが、プロジェクトは明日のローンチでネットワークに弾みがつくことを期待している。

ZK-RollupとOptimistic Rollup

ZK-Rollupsはゼロ知識証明を用いて取引を束ね、イーサリアムメインネットでの取引検証に必要なデータ量を削減し、取引速度の向上と安価な手数料を提供する。Optimistic Rollupsとは異なり、セキュリティを維持するために長時間の紛争期間を必要としない（例えば、Arbitrum Oneからイーサリアムメインネットに資金を送金するのに約1週間かかる）。現在、Ethereumのレイヤー2レースをリードしているのはOptimistic Rollupsだが、ZK-RollupsはEthereumの大量導入に備えるための技術として以前から注目されている。Ethereumの生みの親であるVitalik Buterin氏は、今月のDevconカンファレンスで、「少なくともブロックチェーンと同じくらい重要な技術になる 」と主張し、長々と議論してきた。

興味深いことにレイヤー2にロックされた総額は、ドル換算で74億ドルを超えた2022年4月のピークから減少しているものの、エコシステム内のETHの量は現在より多くなっている。L2Beatのデータでは、過去1年間に着実に上昇した後、現在のロックされた総額は約325万ETHに相当する。

イーサリアムマージは、2番目に大きなブロックチェーンで今年最も期待されたアップデートだったが、イーサリアムの愛好家はレイヤー2の成長がコストを削減しネットワークをよりアクセスしやすくすることによって、エコシステムが大量採用を達成することを長い間望んできた。イーサリアムのメインネットには320億ドル弱の資金が固定されており、暗号エコシステムの全資本の大部分を占めていますが、レイヤー2が急速に追い上げているようだ。

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