イスラエル中銀、シェケル下落の中、300億ドルの外貨準備売却へ

シェケル安定のためにイスラエル中銀が外国為替市場に介入したのは今回が初めてではない。

イスラエル中銀は、過去7年間で最安値に直面するイスラエル・シェケルを支えるため、最大300億ドルの外貨準備を売却する意向を表明した。この決定は、週末に起きたハマス過激派による致命的な侵攻を受け、通貨が急激に下落し、過去7年間で最も弱い水準に達したことを受けたものである。

パレスチナの過激派組織ハマスによる侵攻は、ユダヤ教の大型連休中に発生し、パラグライダーを使用するなど、陸・海・空による多方面からの攻撃が行われた。この攻撃は、ガザからイスラエルに向けて発射された数千発のロケット弾に続くもので、現在進行中の紛争を激化させている。

イスラエル中銀、シェケルの変動抑制へ

紛争が続いているため、イスラエル・シェケルは1.63％下落し、対米ドルで3.90と、過去7年間で最低値を記録した。イスラエル中銀は、自国通貨を救うために外貨準備を売却することで事態に対処することを決定した。

月曜の公式発表によると、イスラエル中銀のアミール・ヤロン総裁は、シェケルの為替レートの変動を平準化し、必要な流動性を供給するために、中銀は市場で活動すると述べた。

「銀行は、シェケル相場の変動を和らげ、市場が適切に機能し続けるために必要な流動性を提供するため、今後一定期間、市場で活動する。」

予定されている外為の売却とは別に、イスラエル銀行はSWAPメカニズムを通じて市場に流動性を提供し、最大150億ドルを提供する。この動きは、不透明な状況が続く中、市場の安定を確保することを目的としている。

今回の発表は、イスラエルのベンチマークであるTA-35指数が6.47％下落したことを受けたもので、過去3年間で最大の下げ幅となった。しかし、中銀の声明後に指数は回復の兆しを見せ、月曜日の取引開始1時間で0.11％上昇した。

最初の介入ではない

イスラエル中銀がシェケル安定のために外国為替市場に介入するのは今回が初めてではない。年前の2021年、イスラエル中銀の金融委員会は外国為替市場で300億ドルを購入する意向を発表した。この動きはシェケル高を防ぐことを目的としていた。

中銀は声明で、「買い入れの範囲を事前に発表することで、最近の急激な株高に対処する中銀の姿勢を市場に確信させ、COVID-19危機の経済的影響への継続的な対処を支援することを意図している」と述べた。

一方、シェケル下落の影響はイスラエルだけにとどまらず、他の中東市場も下落に直面している。エジプトのEGX30は0.6％下落し、サウジアラビアのタダウル全株指数は0.55％下落した。

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