メイヨークリニック、ブロックチェーン技術を臨床試験デザインに活用

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メイヨークリニックは、Triall社とのパートナーシップにより、重要な研究・臨床データの収集にブロックチェーンの力を活用することを発表した。

2022年9月1日、ブロックチェーンスタートアップのTriall社は、アメリカの非営利医療センターメイヨークリニックと提携することを発表。データの管理とともに、臨床試験の設計を最適化することが目的とのことだ。

2022年9月から、Trial社lの臨床プラットフォームが2年間の多施設共同肺動脈性肺高血圧症臨床試験をサポートする。Triall社のeClinicalプラットフォームは、全米で10以上の研究施設と500人以上の患者を対象としたプラットフォームだ。

またこのeClinicalソリューションは、データ取得、文書管理、デジタル同意書、試験モニタリングなど、すべての中核的な試験活動をサポートする予定とのこと。Triall社が報じたように、この協業の目的は、不変のパブリック・レッジャーを実証することだ。ブロックチェーンの力を活用することで、パブリック・レッジャー監査証跡を実証し、これにより、臨床試験の整合性をさらに高めることができる。

その後、治験責任医師、利害関係者、規制当局が、より高い信頼性を持って治験関連データをレビューし評価する。今回の開発について、Triall社の共同創業者兼CEOであるHadil Es-Sbai氏は、次のように述べた。

「メイヨークリニックとクリス・マクラウド博士のチームとのコラボレーションをさらに進めることができ、大変うれしく思っています。メイヨークリニック内のオピニオンリーダーたちと一緒に仕事をすることは素晴らしいことであり、私たちのコラボレーションは、ブロックチェーン技術の強みを真に価値を付加するところで活用し、臨床開発におけるさらなる革新と品質向上への道を開くと確信しています。」

Triall社とメイヨークリニックの共同研究は、分散型臨床研究のための証明ベース環境の確立を目指す。

Triall社とそのブロックチェーン製品

現在米国では、新薬や治療法を調査する臨床試験の費用の中央値は約1900万ドルに達している。また、新しい生物製剤の承認率は10〜20%で、調査に何年もかかっているのが現状だ。

2018年に立ち上げられたTriall社は、最初のブロックチェーン製品であるVerial eTMFをすでに商品化している。この製品は、研究者が臨床試験文書の検証可能な真正性の証明を生成することを可能にした。

これに加えて、Triall社はeClinicalを通じてAPIも開発しており、これにより既存のサードパーティの臨床ソフトウェアプロバイダーがTriall社のブロックチェーンインフラストラクチャに接続できるようになっている。ネイティブなTriallトークン(TRL)はさらに、臨床試験参加者への報酬支払いを含むエコシステムのユーティリティを促進する。成功すれば、Triall社は分散型医療研究のためにメイヨークリニックとさらなるパートナーシップを形成する予定だ。

 

本記事は下記出典元の許諾の上、翻訳版記事を掲載しております。
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