近頃のブロックチェーン業界における話題は、もっぱら暗号資産やNFTばかりが中心だ。ブロックチェーンが脚光を浴び始めた当初は、その活用方法に注目が集まった。スマートコントラクトのような技術を応用すれば、あらゆる産業でビジネスの効率化が実現できると期待されたからだ。しかし実際には、ブロックチェーンの導入が各産業で進んでいるとは言い難い。
こうした中、ブロックチェーン基盤を普及させようと取り組んでいる企業が、SBI R3 Japan 株式会社(東京都港区)である。ブロックチェーンの専門集団であり、幅広い層の顧客に対してブロックチェーン導入の支援をしている。今回は、日本市場における現状や今後の展望について、同社の代表取締役 CEO 藤本 守氏とビジネス推進部 マネージャー 堀田 正利氏に聞いた。
ーまず、SBI R3 Japanの概要についてお聞かせください。
SBI R3 Japan株式会社 代表取締役 CEO 藤本 守氏
藤本氏:SBI R3 Japanは、SBIホールディングス、アメリカのR3社、三井住友フィナンシャルグループの3社による合弁企業です。SBI R3 Japanでは、ブロックチェーン製品のライセンス提供、開発支援などのサービスを提供しています。
SBI R3 Japanの従業員数は14名ほどです。
セールスマーケティング部、ビジネス推進部、エンジニアリング部などに、それぞれ5名ほどが在籍しています。
ーアメリカのR3社と提携した経緯をお聞かせください。
藤本氏:もともとSBIホールディングスでは、ブロックチェーン技術の可能性に2016年頃から着目していました。
その背景のなかで、ブロックチェーン分野で実績を持つアメリカのR3社の主導する金融サービスへのブロックチェーン技術導入に関するコンソーシアムにも参加していましたが、2017年にはより関係性を深めるべく出資を行い、外部筆頭株主となっています。
もっとも、R3社の事業拠点はアメリカやイギリスが中心であり、日本における事業体制は不十分なものでした。
そこで日本での事業を本格的に展開するべく、日本法人を合弁で設立しようとしたことがSBI R3 Japan誕生のきっかけです。
R3社の日本拠点という位置づけであり、日本におけるR3社製品の技術サポート、マーケティングを担います。
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