コロナ禍を経て、リモート会議などのオンラインによる交流が人々の生活の中に根付いた。このような中で注目を集めているのが、インターネット上の仮想空間を表す「メタバース」である。古くから研究が続けられてきた領域であり、デバイスや通信技術の進化により数多くのサービスが登場し始めている。
IT企業だけでなく、製造業や不動産業など幅広い業界の会社がメタバースに期待を寄せている。実際に不動産大手である東急不動産は、渋谷の街をメタバース上で体験できるシステムの開発に乗り出している。このように、メタバースはあらゆる産業へ波及するほどの可能性を秘めているのだ。
このような環境下で、法人顧客のメタバース進出を支援する企業が存在する。ビジネス向けのメタバースプラットフォームを展開する「monoAI technology(モノアイテクノロジー)株式会社(兵庫県神戸市)」だ。同社は自社開発のメタバースプラットフォーム「XR CLOUD」を活用し、バーチャル空間でのイベントの企画・運営を手掛けている。また、XR(※1)の観点から、法人顧客の課題解決を目指しているという。
※1 XR(クロスリアリティ)・・・現実とバーチャルを融合させた新たな体験を指す。
2023年11月にmonoAI technologyは、韓国のメタバース企業「MetaBuzz」との協業パートナーシップ締結を発表した。この提携により、日韓におけるメタバース事業の拡大を進めていくのだという。果たして今回の協業パートナーシップ締結には、どのような狙いがあるのか。
またmonoAI technologyは、新規事業の開拓にも力を入れている。monoAI technologyが特に力を入れている分野が、メタバースを駆使した「新たな価値」の創出である。ただ単に現実世界での体験をメタバース上で代替するのではなく、メタバースならではの面白さを追求しているという。
このmonoAI technologyのメタバース制作部においてプロジェクトマネージャーを務める人物が権 哲昊氏だ。メタバースを活用した「新たな価値」を創出すべく、新規事業の探索を担当している。ゲーム会社での企画職を経て、次なる挑戦の舞台としてメタバース領域に取り組んでいるという。
権氏曰く「SNSでのマーケティングが一般化したように、将来的にはメタバースがビジネスの主戦場になる」と語る。すでに海外では「メタバースプロモーション」なる概念が登場し、メタバースの新たな用途を模索する動きが活発化しているのだという。海外で浸透しつつある「メタバースプロモーション」とは、一体どのようなものであるのか。
今回は、メタバース制作部のプロジェクトマネージャーである権 哲昊氏へ、monoAI technologyの新規事業に関する取り組みを中心として、以下の項目について聞いた。
「自社のビジネスにメタバースを導入したい」と考える企業の担当者も多いであろう。とはいえメタバース施策に関する事例はまだ少ないため、具体的なビジョンを描きにくい。そのような中で、メタバースプロモーションの普及に取り組むmonoAI technologyの活動から数多くのヒントを得られるはずだ。
monoAI technology株式会社 メタバース制作部 プロジェクトマネージャー 権 哲昊氏
ーまず、monoAI technology株式会社の概要について、お聞かせください。
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