ブロックチェーンは、オンラインゲームのあり方をも変えようとしている。従来のゲームでは、ゲーム内通貨やアイテムの用途は限られていた。しかしトークン技術の導入によって、ゲーム内の資産をシステム外部でも取引できるようになった。これにより、ゲームが実社会と結びつき新たな経済圏が誕生する。
2021年以降、ブロックチェーンを用いたゲームが大きなトレンドとなり、「Axie Infinity」や「STEPN」といったゲームが注目を集めた。次なるヒット作を世に送り出すべく、現在も世界各国でブロックチェーンゲームの開発が進められている。こうした中、日本国内でブロックチェーンゲームの企画・開発に取り組むスタートアップが「株式会社UNCHAIN」である。ブロックチェーンゲームを軸にした起業事例は日本国内においては少なく、注目される企業だ。
UNCHAINのメンバーは、ソーシャルゲームの企画・開発などの経験を持つ実力者が集う。そのため、ゲームの企画からマーケティングまでを一貫して引き受けられる体制が整っている。よってWeb3への進出を目指すクライアントに対して、徹底した支援が可能だ。
今回はブロックチェーンゲームの企画・開発ビジネスについて、同社のCEO レイ ウィン氏とCOO 鶴岡 洋志氏に聞いた。
ーまず、お二方の担当業務についてお聞かせください。
株式会社UNCHAIN CEO/Co-Founder レイ ウィン氏
レイ氏:私はUNCHAINのCEOとして、全体の事業活動を牽引しています。特に注力している領域が、事業のプランニングとマーケティングです。
株式会社UNCHAIN COO/Co-Founder 鶴岡 洋志氏
鶴岡氏:私はCOOとして各案件の統括を行っています。具体的には、クライアント様との窓口の機能を担いながら、それぞれのプロジェクトを指揮しています。私はこれまでのキャリアにおいて、テレビ東京グループやYahooで新規プロジェクトの立ち上げに従事してきました。また、Web3領域においては、「Digital Entertainment Asset Pte.Ltd.」でGameFiプラットフォーム事業を約3年間経験しています。共通して目まぐるしく状況が変わる世界に身を置いていたため、トレンドの移り変わりを読み解くのが得意です。この洞察力を活かして、現在ではCOOとして業務全体の指揮を執っています。
ー株式会社UNCHAINの事業内容について、お聞かせください。
鶴岡氏:UNCHAINの中心事業は、ブロックチェーンゲームの企画・開発とWeb3領域におけるマーケティング支援です。自社ブランドのゲームに加えて、クライアント向けのゲーム開発やマーケティング施策も手掛けています。ブロックチェーンのあらゆる分野に精通しているため、クライアントのWeb3進出に向けて総合的な支援が可能です。
レイ氏:具体的にはWeb3サービスの企画・開発やコミュニティ運営、オフラインでのイベントなど、ゲームに関して幅広いサポートを提供できます。
ー株式会社UNCHAINは、どのような経緯で創業したのでしょうか。
レイ氏:前職においてソーシャルゲームの企画・開発に携わるなかで、Web3に対して大きな可能性を感じたことが創業のきっかけです。私はもともと「株式会社DMM.com OVERRIDE」にて、ソーシャルゲームのプランナーやディレクターを経験しました。また、ブラウザだけではなくスマホアプリも出していたので、そういったことがきっかけでマーケティングをチームと共に学んでいきました。
その後、ブロックチェーンとエンタメの融合を目指す企業「Digital Entertainment Asset Pte.Ltd.」にジョイン。Digital Entertainment Asset Pte.Ltd.にてWeb3に関する知見を積んだのち、UNCHAINを創業しました。
ー株式会社UNCHAINは、どのような社会課題を解決しようとしているのでしょうか。
レイ氏:Web3における課題は、「一般ユーザーにとっての参入ハードルの高さ」です。仮想通貨ウォレットの設定など前提知識を要するため、一般ユーザーはなかなか参入できません。そこでUNCHAINでは、誰もが手軽にブロックチェーンゲームを楽しめる世の中を目指しています。そのために、ブロックチェーンの知識を持たずとも操作できるWeb3サービスの開発を進めています。
鶴岡氏:UNCHAINは、Web3を通じて人々に面白いコンテンツを提供したいと考えています。しかし既存のWeb3サービスは複雑で危険性が高いため、一般ユーザーには適していません。このような課題も、サービス設計やシステムの工夫によって解決が可能です。UNCHAINでは、一般ユーザーでも安心して利用できるエンターテイメントサービスの開発を目指しています。
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