Web3の世界では、オンラインコミュニティを起点としてプロジェクトが進行するケースが多い。共通の目的を持った参加者がコミュニティに集い、新たな交流が生まれている。ほとんどのコミュニティでは参加資格はなく、入退室は自由だ。このコミュニティならではの柔軟性と熱量こそが、新たな企画の源泉となっている。
このようなWeb3コミュニティで、日本最大級の規模を誇る組織が「KudasaiJP」だ。2023年6月時点で1万9千人が在籍しており、日本人を中心とした強固なDAOコミュニティが形成されている。このKudasaiJPはWeb3業界を盛り上げるために活動しており、海外のトレンド情報を日本人へと届けているのだ。加えて、他のWeb3プロジェクトも積極的にプロモーションしている。
非常に活発なコミュニティであるため、ついにはDAOコミュニティを発祥として「株式会社Kudasai(東京都新宿区)」という法人が設立された。現在では、この株式会社Kudasaiが活動の主体となり、イベント運営やWeb3プロジェクトのプロモーションを推し進めている。
このように、DAOコミュニティを発祥として法人を設立したケースは珍しい。とはいえ、どのような理由で、会社の設立を決断したのであろうか。また、法人化によってコミュニティの運営はどのように変化したのか。
今回は、同社の代表取締役 柏木 崇志氏へ株式会社Kudasaiが運営するDAOコミュニティを中心として、以下の項目について聞いた。
株式会社Kudasaiは、DAOコミュニティから法人化に至った稀有な事例である。この株式会社Kudasaiの戦略を通じて、「DAOコミュニティを通じたビジネス展開」に関するヒントを得られるはずだ。
株式会社Kudasai 代表取締役 柏木崇志氏
ーまず、株式会社Kudasaiの事業内容について、お聞かせください。
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