エコシステムの壁を越える!UnUniFiが目指す「Interchain Yield Hub」とは?

ブロックチェーンの登場に伴い、DEX(分散型取引所)やDeFi(分散型金融)といった新たな金融サービスが生まれた。DEXやDeFiでは中央集権的な管理者が介在せず、スマートコントラクトによって取引が実行される。従来の金融マーケットよりも利率が高く、仮想通貨に投資するトレーダーの間で2021年頃から広く普及した。

2023年の現在では、さまざまな種類のブロックチェーンが台頭し、分散型金融のサービスも乱立している。その結果、エコシステムごとに資金の流れが分断されてしまい、ユーザーにとっての利便性が低下しているのが現状だ。そのためユーザーは各DEXの利率を比較した上で、投資先に適したトークンへ両替しなければならない。これでは、効率的な資産運用は難しいであろう。

また、NFT取引の分野でも資産の流動性に課題を抱えている。仮想通貨とは異なり、NFTは一つ一つがオリジナルのトークンである。よって、一時的に手放して後から再購入するといった戦略が取りにくい。そのため一度NFTを購入すると、売却の時まで長期間にわたって保有し続ける必要があるのだ。このような理由から、高額なNFTを持つ投資家は、資産を塩漬けにしたまま過ごさなければならない。

このような課題に対して、「イールドアグリゲーター(※1)」によって投資効率の最適化を目指す組織が存在する。「Cauchye Asia PTE. LTD(シンガポール)」だ。同社が開発したレイヤー1ブロックチェーン「UnUniFi(アンユニファイ)」を活用すれば、利回りの高い投資先へ自動で資金を配分できるという。しかも、エコシステムの枠組みを越えて、他のブロックチェーンにも投資できるのだ。つまり、数あるブロックチェーンの中から最も利回りの良いDEXへ自身の資産を投じられるという訳だ。加えて、UnUniFiではNFTを担保としたレンディング(貸し付け)機能も備えており、NFTの保有中にも資産の再投資が可能だ。

※1 イールドアグリゲーター・・・資産の運用効率を自動で最適化するサービス。複数のDeFiサービスにおける利率を比較し、最もリターンが高い投資先に自動でスイッチできる機能。

このUnUniFiのプロジェクトにおけるCo-Founderが、木村 優氏だ。学生ベンチャーとしてブロックチェーン分野での起業に挑戦してきたキャリアを持つなど、Web3やプログラミングに精通した人物である。この木村氏が、次なる挑戦としてUnUniFiの事業に挑んでいるという。果たして、イールドアグリゲーターのサービスは、どれほどの可能性を秘めているのか。

今回は、Cauchye Asia PTE. LTDでCEO兼CTOを務める木村 優氏へ、イールドアグリゲーターの可能性を中心として、以下の項目について聞いた。

  • なぜ、イールドアグリゲーターの開発に取り組もうと決意したのか
  • 開発プラットフォームを選ぶ際の判断基準とは
  • DEXやDeFiの今後について、どのように予測するか

現在では数多くのブロックチェーンが入り乱れており、ユーザーは不便な状況を強いられている。そのような中で、エコシステムの枠組みを越えて横断的に資金の移動ができるサービスは、大きな可能性を秘めているだろう。DEXやDeFiの将来像を考える上で、同社の取り組みから多くのヒントを得られるはずだ。

ブロックチェーン間をまたぎ、利回りを最適化する

Cauchye Asia PTE. LTD  CEO兼CTO 木村 優氏

ーまず、Cosmos系のレイヤー1ブロックチェーン「UnUniFi」について、サービスの概要をお聞かせください。

 

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