2022年は、GameFi(※1)が大きな注目を集めた。ゲームをプレイするだけでお金を稼げるとあって、新規参入者も相次いだのだ。しかし、GameFiの勢いが鈍化し一転して稼ぎにくくなると、ユーザーはたちまち離れていってしまった。結局、大半のユーザーは稼ぐことばかりが目的となっており、ゲーム自体には関心がなかったようだ。このGameFiのブームが過ぎ去ってからは、次なるWeb3ゲームのビジネスモデルも登場していない。今は、各社が新たなWeb3ゲームのあり方を模索している段階だ。
※1 GameFi・・・ゲームを通じて、トークンを儲けられる仕組みを指す。
そのような中で、ゲームを軸としたメタバースプラットフォームを展開するスタートアップが存在する。AKIVERSE INC.のメタバースプラットフォームでは、ゲームクリエイターたちも自由にゲームを創作しアップロードができる。この投稿されたゲームの数々を、ユーザーが楽しめる仕組みだ。
ただ、このAKIVERSE INC.のプラットフォームは、単なるゲームサービスに留まらないのだという。なんと、ゲームを通じて社会課題の解決を将来目指すというのだ。ユーザーがゲームを楽しむために課金すると、その一部が地域貢献に充てられるという構想だ。例えば、アフリカにおける電力不足を解消するために、コミュニティのメンバーが力を合わせてゲームを楽しむといった光景も実現するのだという。
さらにAKIVERSE INC.において特徴的な点は、インド、東南アジアやアフリカなど新興国にも積極的に進出している点である。このように、インド、東南アジアやアフリカに重点を置いているスタートアップ企業は珍しいであろう。AKIVERSE INC.ではいかにしてWeb3サービスのグローバル展開を進めているのだろうか。
今回は、同社のCSO(最高戦略責任者)上野 育真氏へAKIVERSE INC.のメタバースプラットフォームを中心として、以下の項目について聞いた。
昨今では、あらゆる組織でSDGsやCSRの活動が求められている。このような中で、「社会課題を解決するためのゲーム」は、大きな可能性を秘めていると言えるだろう。Web3とは縁遠い大企業であっても、ゲームの新たな活用方法を見いだせるかもしれない。AKIVERSE INC.の取り組み事例は、SDGsやCSRに悩む読者にとっても大きなヒントとなるはずだ。
AKIVERSE INC. Co-Founder兼CSO(最高戦略責任者) 上野 育真氏
ーまず、AKIVERSE INC.の事業内容について、お聞かせください。
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